日常生活のために
知っておきたいこと

FOPは日々の生活で行ういろいろな行動が症状に影響を及ぼす病気です。そのため、普段の生活のなかで、何に注意が必要なのか、どのように過ごせばいいのかを知っておくことがとても大切です。
それにより、病気の悪化や進行を防ぎ、日々の生活を守ることができるようになります。

フレアアップのきっかけをつくらない1,2)

FOPでは、日々の生活のなかで起こりうるさまざまなことがフレアアップのきっかけになってしまいます。どういうところでどんな危険があるのかを知って備えましょう。

家の中の段差をなくし、家具の角にはクッション材をつけて、けがのリスクを減らしましょう。ヘッドギアなどの保護具の着用や杖、車いすなど補助器具の活用も効果的です。

人と接触するようなスポーツや無理に体をのばすこと、筋肉疲労は避けましょう。生活の中で必要な適度な活動を無理なく行うことが大切です。疲れたら休憩をすることも重要です。

ご家庭全体で手洗い・うがいを習慣化し、流行時期はマスクを着用しましょう。FOPでは風邪やインフルエンザがフレアアップのきっかけになるため、ご家族の予防接種も大切です。

医療を受ける時は、FOPであることを伝えましょう。特に、予防接種、歯科治療、手術などの医療処置、理学療法やリハビリテーションなどは、事前にFOP専門医に相談しましょう。

フレアアップが起きた時は

フレアアップが起きた時、悪化をできるだけ食い止めるために、まずすること、してはいけないことを知っておきましょう。

まずすること

フレアアップが起こってから24時間以内に治療をはじめると効果が最大限になるお薬があります。
すぐに専門医に連絡しましょう。

腫れや痛みがある部分をアイスパックなどで冷やしましょう。炎症して熱をもっていることがあるので、痛みや腫れをやわらげることができます。

腫れや痛みがある時は、無理に動かしたりせず、楽な姿勢で安静にしていましょう。

フレアアップに備えて医師から処方されたお薬がある場合は、医師の指示に従って服用しましょう。

してはいけないこと

腫れや痛みを軽減しようとして、揉んだり無理にのばしたりしないでください。悪化の原因になります。

腫れや痛みがある部分を温めると、炎症が悪化することがあります。

生活のなかでできる工夫1,2)

FOPとともに暮らすには、フレアアップの予防と動きに制限があるなかでの工夫が大切です。日々の生活を少しでも快適にするために、できることを知っておきましょう。

脱ぎ着しやすい前開きの服、ゆったりしたズボン、ひものない靴、脱ぎ着しやすい服を選ぶなど、工夫をすることができます。

むし歯予防のため、糖分の多いものや歯にくっつきやすい食べ物は控えましょう。歯科治療はフレアアップのリスクがあります。口が開けづらい場合は、ピューレ状の食事にし、栄養不足に注意をしてください。

呼吸機能を維持することは、FOP患者さんの健康を守るうえで重要です。呼吸筋を維持するために歌や楽器、深呼吸などを生活に取り入れましょう。

口の中を清潔に保ち、むし歯や歯周病を予防することが大切です。食後の歯磨きとフロスを続け、定期的に歯科検診を受けましょう。歯科治療が必要な場合はFOP専門医に相談しましょう。

他者が体を動かす他動的なリハビリは、筋肉や靭帯を傷つけ、フレアアップを引き起こす可能性があるので避けましょう。自分で動かせる範囲で無理せずに運動をしましょう。

担任の先生や保健・体育の先生にFOPについて説明しておきましょう。転倒やけがのリスクがある活動への配慮をお願いしましょう。緊急時の連絡先共有も大切です。

1) 日本小児科学会. 進行性骨化性線維異形成症. 2024.
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20241209_GL002.pdf)(2026年4月アクセス)
2) ICCFOP (International Clinical Council on FOP). The Medical Management of Fibrodysplasia Ossificans Progressiva:
Current Treatment Considerations. July 16, 2024.
(https://fopaustralia.org/wp-content/uploads/2024/10/FOP-GUIDELINES-FINAL-2024.pdf)(2026年4月アクセス)